前回の記事に引き続き、今回はHubSpotでメール配信のパフォーマンスをどのように確認をするのか、実画面を交えながら具体的な手順をご紹介します。HubSpotでは標準機能の中でもある程度の分析機能が用意されています。メール配信を行っていく際にはまずはこの記事で紹介をしていく標準機能を使い、定期的に確認していきましょう。
前回の記事でもお話をしたように、パフォーマンスにはある程度の波が出てくるものです。その為、一回一回の結果だけにフォーカスを当てすぎると解決しなければいけない問題があるか判断ができません。まずは健全性タブを用いて全体的な傾向を掴みましょう。
健全性タブは左サイドメニュー>マーケティング>Eメールと開き、画面上部にある「健全性」をクリックします。
下記の様な画面が開かれます。(値が入っておらずすみません、デモ環境では十分な送信件数を担保するのが難しいので容赦下さい)
ここでは各結果の値が下記の様に見る事が可能です。(下図はオフィシャルのナレッジベースより拝借)
ここでは最新期間の全体スコア(10段階評価)と各種スコアが表示されています。値の下にはベンチマークの値も合わせて表示がされているので、どの位目標に対して足りていないかが確認可能です。ベンチマークの値はHubSpotベンチマーク(業界を指定しない標準的な値)と業種ベンチマーク(設定>アカウントの規定値)を選択する事が可能です。
その下には推移が表示されています。(引き続き、オフィシャルのナレッジベースより拝借)
左サイドバーで測定資料を選択する事も可能ですが、まずは「スコアの推移」を確認しましょう。ここで特に見るべきポイントは大きく分けてふたつ、「今どうか」と「それは一時的か継続しているか」です。
例えば、今回初めて悪い結果であることに気付いた場合、過去の結果がどうかに注目します。
もし今パフォーマンス改善の施策をおこなっている最中であれば、値が改善傾向にあるかに注目しましょう。その際も上下の波はありますので、改善傾向にあれば途中で一時的に数字が悪化しているだけの場合もありますので、傾向を掴むようにしましょう。
次は隣の分析タブに移ります。
健全性にもあったような項目が多いですが、このタブで最も見て頂きたいのは末尾の「Eメール パフォーマンス ダッシュボード」になります。まずはページ上部で期間を指定します。
私のデモ環境は値が少ないので、一年分指定していますが、前の健全性タブでパフォーマンスが悪い期間が分かっているようであれば、悪くなる前から悪くなった期間が被るように期間を指定してみましょう。
そしてページの一番下の「Eメール パフォーマンス ダッシュボード」に移動します。
ここでは各メールごとの送信結果を確認する事が出来ます。健全性タブで悪い結果が出ていた項目を見ていくのですが、何か傾向が出ていないかに注目します。全体的に悪いのか、一件だけが悪いのか、場合によってはいくつかのメールが悪い場合もあります。もし一部のメールが悪い結果となっている場合はそのメールの共通点を探してみましょう。(例:同じリストに対して配信している、類似するトピックで配信している、配信している時間帯が同じ等)
ちなみに上部の「列を管理」をクリックすると表示項目をカスタマイズする事が可能です。例えばクリック率が悪い場合はクリック率に関する値を表示するように設定してみましょう。
「管理タブ」に戻り、該当のメールを探し、詳細画面を開きましょう。詳細画面には二つのタブが存在します。
例えばクリック率が低い場合はこのタブを重点的に確認をしていきます。例えば「HTMLクリックマップ」や「クリックされたリンクの上位」を確認する事で、メールの中のどのリンクがクリックされているかを確認が出来ます。
通常、メール文面が長い場合、上部に配置したリンクの方がクリックされる事が多く、下に行けば行くほどクリック率が下がります。メール文章の最後まで読まずに辞めてしまう人も多いためです。コンテンツをどのように作るのが良いかについては長くなるのでこの記事では割愛致します。
配信状況に関する情報はこちらの受信者タブを確認します。
左サイドバーを見ると送信数に対し、配信できたのが何件か、バウンスしてしまったのが何件かといった情報が見えます。各タブはクリックすると、そのステータスのコンタクトの一覧を見る事が出来ます。更に該当するコンタクトをクリックすると詳細情報が表示されます。
上記の例は「クリック済み」を開いていますが、特に見ておきたいのは「バウンス(不達)」です。配信が出来なかったときはこのバウンスタブ内に表示されます。上記図のように各コンタクトの詳細情報を開くと相手メールサーバから理由が返されている場合、バウンスになった理由を確認する事が可能です。よくある理由の例は下記の通りです。
この理由を確認し、配信側に問題がありそうなエラーが多い場合、設定を見直したり、レピュテーションが原因の可能性を考えてみましょう。
標準機能の中だけでもパフォーマンスの確認や分析が可能です。ここでまとめている範囲については定期的に見直しながらメール配信を行いましょう。次回は標準機能だけでは確認できない問題についての深掘り方法をご案内予定です。