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取得したオフライン情報のアドバンスな管理術| HubSpotファンサイト | 気ままにINBOUND研究所

作成者: 熱海のジョー|2025/02/11 11:24:39

前回記事「LITTLE HELP CONNECTでオフライン情報を取得する」の続きです。カスタムQRコードで取得したデータを綺麗に管理する方法をご紹介します。この記事ではカスタマオブジェクトを使う形で説明を記載していきますが、取引やチケットオブジェクト、もしくはスプレッドシートなどに書き出すような運用も可能です。

 

別オブジェクトとしてデータを整理する

LITTLE HELP CONNECTのカスタムコードをスキャンするとコンタクトオブジェクトにデータは入ります。一回限りのデータ取得であればそのまま置いておいても良いのですが、イベントを繰り返していくと新しいデータで上書きされてしまいます。過去分もきれいに管理したい場合は別オブジェクトのデータに移しておくのがおススメです。

上記のように入場時のQRコードスキャンから始まり、各ブースで取得した情報がコンタクトオブジェクト内に溜めていかれます。そのデータを退場口でのQRコードのスキャンをトリガーとして別オブジェクトにデータを書き出します。

実際のワークフローは下記の様なアクションとなります。

<イベント情報を別オブジェクトに書き出すワークフロー例>

  • トリガー:終了フラグがYESになる(=お客さまがイベントから退場した)
  • アクション1:イベント参加カスタムオブジェクトに新しいレコードを生成する
    (入場時間、各ブース訪問結果も一緒にコピー)
  • アクション2:イベントで利用したプロパティ値をクリア
    (次回イベント時に値が混ざらないように対策)

上記の様な管理方法を用いて複数回のイベントを回すと下記の様に参加イベントの回数分、複数レコードが生成されます。

イベント参加カスタムオブジェクトに納める値が綺麗に整理されていれば下記の様なレポートが簡単に作成可能です。

  • イベントごとの参加者数
  • 年/月ごとの参加者数
  • 各イベントで実施したアンケートの満足度の平均

レポートを使わず計算プロパティを用いる事でコンタクトプロパティにイベント参加回数などを計算する事も可能なので、その値をトリガーとしたワークフローを組むこともできますね。

参考記事:HubSpotで使える計算プロパティの種類

 

更にもう一歩!イベントの申込と参加を管理する

イベントが事前予約制で、予約者がどれ位いたのか、そのうちどれ位参加されたのかを管理したいというケースもありますよね?その場合には下記の様な運用も可能です。

  • イベント申込
    • イベント申込用フォームを作成
    • フォーム送信されるとそれをトリガーとして別オブジェクトに申込を管理するレコードを作成
      (上図のイベント申込CO)
  • イベント当日
    • イベント参加者がQRコードをスキャン→コンタクトに取得情報が蓄積されていく
    • 退出口でQRコードをスキャンされると別オブジェクトにイベント参加を管理するレコードを作成
      (上図のイベント参加CO)
  • イベント終了後
    • イベント参加COのレコード作成されたらワークフローでイベント申込と参加レコードを関連付ける
    • 計算プロパティでイベント申込に関連づけられたイベント参加レコード数を取得
    • この値が1以上の場合は参加と判定する

とてもややこしい説明になっている気がしますが、このような運用を行う事で、参加率なども計算可能です。

余談ですが、ワークフローで関連付けを行うには共通の値が必要になるので、複数のプロパティの値を組み合わせてユニークな値を作ってあげると良いと思います。(例:展示会名とEメールアドレス)このあたりのワークフローでの関連付けの詳細は下記記事をご覧ください。

 

まとめ

少しマニアックな記事に仕上がってしまいましたがいかがでしょうか。HubSpotではコンタクトに多くの情報が集まってきますが、綺麗にデータを整理しておくと集計や後工程で活用する事も出来るようになります。少し似たような内容を別の記事でも紹介しているので良ければ下記も合わせてごらんください。

参考:フォーム投稿数をベースとしたカスタムレポートを作成する

フォーム投稿毎に別オブジェクトにレコードを生成してコピーする内容です。この記事で紹介しているロジックと全く同じです。